2018年6月末から7月上旬にかけて台風7号や梅雨前線の影響によって西日本を中心に広い範囲で気象庁の観測記録を更新する大雨が降りました。11もの府県で大雨特別警報が相次いで出され,数多くの河川が氾濫し土砂崩れが起きました。230名もの多数の方が亡くなられ,あるいは行方不明となり,約3万人が避難されたと報じられています。人家やライフラインの被害は甚大であり,生活基盤の損失は極めて深刻な状況です。

被害に遭われた皆様に,心よりお見舞い申し上げます。また救助活動にあたられている皆様ならびにさまざまな支援活動に携わられている皆様に深く敬意を表します。たいへん困難な事態ですが,被災地の一日も早い復旧を願っております。

近年気象現象の極端化が顕著であり,昨年2017年7月には平成29年7月九州北部豪雨が発生したほか各所で豪雨,突風による被害が多発しています。日本風工学会は,台風や竜巻等強風災害の低減を目指し,さまざまな調査・研究活動,社会啓発活動を行っています。気象に関連した災害が頻発し激甚化している中,被害低減と安全・安心な社会を目指し,関係する学協会との連携をも強め,いっそう努力していく所存です。

2018年7月13日

一般社団法人 日本風工学会 会長 野村卓史