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太陽光発電システム風荷重・耐力評価実証研究会

【主査】植松康(東北大学)

【活動期間】2018年4月~2020年3月(予定)

【背景】
 再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入後,太陽光発電設備(PV設備)が爆発的に増加し,これに伴いPV設備の強風被害も増加傾向にある。PV設備の耐風設計に関する規準や指針等が未整備であったことが強風被害の一因であったことから,日本風工学会では「太陽光発電システム風荷重評価研究会」を立ち上げ,同研究会の成果として「太陽光発電システム耐風設計マニュアル」をとりまとめ2017年2月に発刊した。  同マニュアルには,設計風荷重の設定,構造設計の要点,耐力評価の方法などの基本的な事項を盛り込んでおり,PV設備の耐風性能向上に一定の役割を果たしたが,PV設備の多様な設置形態を考えると,未だ多くの課題が残されている。例えば,営農型PV(農地に設置されるPV),水上設置型PV,傾斜地設置PVなどは,一般的な地上設置型のPV設備とはPVモジュール(太陽電池パネル)の配置,支持物の形状や構造形式が異なるので,風荷重算定用の風力係数も異なると考えられるが,同マニュアルではカバーできていない。また,それらPV設備を設計するための風力係数は,数百分の1の縮小模型を用いた風洞実験によって設定されるが,PVモジュールと地盤(あるいは屋根面)との隙間におけるレイノルズ数の影響や,PVモジュールを支持する架台(支持部材)そのものの風荷重についても明確にされていない。さらに,PV設備の耐力評価を行う場合の載荷試験としては,PVモジュールに圧力を加える耐風圧試験(動風圧試験)や砂袋による載荷試験などの等分布載荷試験が一般的に用いられるが,強風時においてPVモジュールが受ける風荷重は,等分布荷重にはならないので,耐風圧試験等での耐力評価結果の妥当性についても十分に確認されていない。

【研究会の目標】
 本研究会の目標は,太陽光発電システム風荷重評価研究会の研究成果を踏襲したうえで,上述の各種課題の解決に向けて実証試験の実施を含む検討を進め,多様化が進むPV設備の耐風安全性の向上に寄与する研究成果を公表するとともに,「太陽光発電システム耐風設計マニュアル」の補足資料を作成することである。

【研究会の実施内容】
初年度となる平成30年度には下記の項目について研究を実施する。 (1) 特殊な設置形態のPV設備の風力特性に関する文献調査 (2) 大型送風装置を用いた地上設置型PVの風力特性に関する実証試験の実施 (3) 営農型PVを対象とした風力係数に関する調査

【研究会の開催】
参画者が各種委員会で一堂に会する機会に併せ,研究会を開催する。(例えば,日本風工学会年次大会,風工学シンポジウム開催時など,年4回程度)また,通常時はML等を用いて情報交換を行う。開催場所は,参画者が参集容易な東京とする。

【委員構成】
 植松康(東北大学 工学研究科)[主査]
 高森浩治(奥地建産株式会社)[幹事]
 相原知子(大成建設株式会社 技術センター)
 作田美和子(三井住友建設株式会社 技術研究所)
 染川大輔(株式会社大林組 技術研究所)
 谷口徹郎(大阪市立大学 工学研究科)
 松本知大(一般財団法人建材試験センター)
 ほか

実大ストームシミュレータの設計と要素技術に関する研究会

【主査】田村幸雄(東京工芸大学)

【活動期間】2018年4月~2020年3月(予定)

【背景】
 世界の自然災害による経済的損失の70~80%は,ハリケーン,台風等の風水害に起因すると言われている。多くの場合,豪雨や高潮などの水災害と伴う複合災害である。火災,降雪,降雹などによる災害も強風との関連性が深い。そのような災害の多くは,構造設計のなされない木造住宅や低層鉄骨建物である。これらの被害を低減することは経済的損失の軽減だけではなく,安全・安心な地域作りには不可欠な課題である。
 従来,建築物の耐風性の検討は,縮尺模型を用いた風洞実験や圧力チャンバー等を用いた部材試験(通常は漸増載荷)に基づいて行われてきた。しかし,それらの実験結果は,様々な仮定の上での結果にしか過ぎず,現象を必ずしも正しく反映したものとは言えない。精度よく現象を把握するためには,実スケールで外装材仕上材から構造骨組,基礎に至るまでの全体システムの性能を評価する以外にない。火災や降雨,降雪,降雹などについても同様である。したがって,実大スケールで現象を再現できる「実大ストームシミュレータ」の建設が強く望まれている。
 このような背景の下,本研究会委員長(田村)が提案した「実大ストームシミュレータ・気象災害サイエンスパーク」の建設が,2014年日本学術会議において「速やかに実施するべき重点大型研究」として選定された。これを受けて,2014年から現在まで,実大ストームシミュレータ実現に向けた活動を行ってきた。

【研究会の目標】
上記の「実大ストームシミュレータ」計画を実行に移すには、施設の設計を具体化するとともに、要素技術に関する検討が必要不可欠である。

【研究会の実施内容】
 本研究会では,初年度となる平成30年度には下記の項目について研究を実施する。
(1)国内外(特に海外)における大型実験施設の設置および運営状況に関する情報取集
(2)国内外(特に海外)における大型実験施設の要素技術に関する情報収集
(3)上記実大ストームシミュレータに必要な要素技術の明確化

【研究会の開催】
・活動方法:できるだけ,参画者が各種委員会で一堂に会する機会に併せて研究会を開催する。(例えば,風工学会年次大会,風工学シンポジウム開催時など)また,通常時はML等を用いて情報交換を行う。
・開催場所:参画者が参集容易な東京とする。

【委員構成】
田村幸雄(東京工芸大学)[主査]
西嶋一欽(京都大学防災研究所)[幹事]
植松 康(東北大学)
持田 灯(東北大学)
奥田泰雄(国土技術総合研究所)
酒井直樹(防災科学技術研究所)
友清衣利子(九州大学)
高橋 徹(千葉大学)
提 拓哉(北方建築総合研究所)
松井正宏(東京工芸大学)
野田 稔(高知大学)
栗田 剛(東急建設)
PHAM VAN PHUC(清水建設)
竹内 崇(神戸大学)
小林 文明(防衛大学校)
吉田 昭仁(東京工芸大学)
松宮 央登(電力中央研究所)

耐風構造教材制作研究会

【主査】西村宏昭(京都大学防災研究所)

【活動期間】2018年4月~2020年3月(予定)

【研究会設置の背景】
風工学会会員の減少傾向が続いている。風工学に対する関心が薄れているのが大きな原因である。大学においては耐風構造の講座が少なくなっており,風工学の知識の普及が底辺から進まない。実務面においても耐風構造は特殊な専門領域であり,専門家のみが問題を解決すれば良いという風潮が広がっている。これに歯止めを掛けるためには,底辺を広げる方策しかないと考えられる。そのため,教育課程に耐風構造のキャリクラムを導入しやすくする。最終的には,単元的な講義用文書資料を整えなくてはならないが,その前身として実験教材を制作する。
耐震構造の分野では,1質点または2質点の簡単な振動模型を手で揺すり,構造物振動の原理を初学者に理解させることなどは広く行われているが,耐風構造の分野ではそうした単純な模型を用いて風が物体に作用する現象を示すことは少なく,観念的な理解の強制に終始する。初学者の興味は物理的な現象から発するものであるから,風に伴う現象を実際に目で見て手で触って,自ら理解することは極めて重要であるに違いない。

【研究会の目標と実施内容】
当研究会では,次世代教育用教材として風洞実験ができる実験装置を試作する。装置は机上に置くことができる程度の大きさ(全長1〜1.5m)とし,送風機と計測機器をセットで開発する。送風機は市販の扇風機に拡散筒と縮流筒を付けた簡易な風洞とする。風量の調整は扇風機に付いている強・中・弱の3段階程度で良い。計測機器はマイコンを中心として,圧力センサー,力センサー,変位センサーなどを組み込めるものとする。これらの開発に関する基本的な技術課題は解決できている。コンピュータ用冷却ファンを用いた小型風洞の制作,マイコンを用いた圧力,力,変位量の測定は実績があるので,拡張・応用は容易である。
高校,大学,一般教養向けそれぞれに必要な計測の目標を決め,風洞の制作と,測定マニュアルの整備,試行実験を行って,充実した教材を作る。成果としての教材は,出前講義や貸し出しなどに利用する。

【活動概要】
 主としてメールで情報交換を行い,年2回の研究会を開催して成果の確認を行う。

【委員構成】
 西村宏昭(京都大学防災研究所)[主査]
 吉田昭仁(東京工芸大学)[幹事]
 木村吉郎(東京理科大)
 中藤誠二(関東学院大)
 野村卓史(日本大学)
 ほか

 

風環境に関する情報発信研究会

【主査】富永 禎秀(新潟工科大学)

【活動期間】2018年4月~2020年3月(予定)

【研究会設置の背景】
 2005~2017年度の「都市の風影響評価研究会」の活動を通じて、風の都市生活への影響を適切に予測・評価する上での課題を明らかにし、その対応策などを提示してきた。しかしながら、それらの研究成果が、実務的な立場で風環境の予測・評価に携わる人や、風環境について不安や不満を持つ一般市民に十分に理解されているとは、残念ながら言えない実情がある。学会HPの風環境に関する情報発信も社会のニーズに対して現状では十分とは言えない。また風環境に関する出版物も、専門家向けとしては1993年「都市の風環境評価と計画―ビル風から適風環境まで―」(日本建築学会)、一般向けとしては、2005年「ビル風の基礎知識」(風工学研究所)以降は無い状況である。以上のことから、風環境に関する最新の研究成果や知見を、分かりやすい形で学会以外の層にアピールするための情報発信を、組織的に進める必要があると考えるに至った。
 本研究会では、これまでの本会を中心とする最新の学術的知見を再整理し、都市の風環境の適切な予測・評価方法等について、広く社会に理解してもらうための情報発信の方法を検討し、それを具現化することを目的とする。情報発信の方法としては、書籍、Webサイト(学会HP)、リーフレット等の形態が考えられる。また情報発信のための意見集約を通じて、各種の課題に対する研究者間の合意形成を促進することも目的の一つである。

【活動概要】
 1年目は、3ヶ月に1回程度の研究会を開催し、研究成果の情報発信に関するコンセプトを明確にするとともに、具体的なメディアやコンテンツ、その作成体制を計画する。また必要に応じて本学会会員内外の専門家の情報提供を受ける。これらの検討結果に基づいたスケジュールにより、出版やWebによる情報発信のための準備を行う。
 2年目以降に、1年目の計画に基づいて、具体的なコンテンツ作成作業に取り掛かる。適宜、本学会会員等の外部の意見も聞きながら、完成させ、情報発信を進める。

【委員構成】
富永禎秀(新潟工科大学)[主査]
白澤多一(大妻女子大学)[幹事]
ほか

 

建築物内外の圧力分布に関する研究会

【主査】松井正宏(東京工芸大学)

【活動期間】2018年4月~2020年3月(予定)

【研究活動の目的と内容】
 建築物の内外圧差は,構造分野では外装材にかかる荷重の評価に,環境工学分野では自然換気の際の換気量の評価に用いられる。近年ではダブルスキンを設ける際,環境工学分野では省エネルギー(熱負荷削減)の観点から,ダブルスキン内の高温空気を排出するために換気口を設けようと検討する例もあるが,内外圧差の変化の影響で外装材の荷重評価に大きく影響を及ぼすことも考えられる。構造分野では風洞実験等に基づくダブルスキンの内外差圧に関する検討は数多く実施されているが,これらの結果がダブルスキン内の換気等の検討に用いられる例は多いとは言えないと思われる。
 それぞれ対象としている風速レベルは異なるが,風速を制御できない自然風中では理想状態以外の条件下となるため,想定していない問題が生じる可能性も考えられる。建築物周りの流れ場の把握とともに,壁面近傍の風圧及び構造物内外の圧力の取り扱いに関する構造・環境分野間での共通理解を深めることは,建物外装部分の設計や換気計画を合理的に進めるための重要な要素となり得ると考えられる。
 研究会は,1)これまで別個に検討されることの多かった構造・環境分野の構造物の内外圧の取り扱いに関して共通点・相違点を整理,2)相互の考え方(取り扱い方)等について意見を出し合い各分野の発展につなげる,ことを目的とする。

【活動方法】
 年間3回程度の会議とML等による情報共有,意見交換

【委員構成】
 松井正宏(東京工芸大学)[主査]
 染川大輔(大林組)[幹事]
 植松康(東北大学)
 後藤伴延(東北大学)
 佐々木澄(清水建設)
 ほか

Google検索(jawe.jp内)

賛助会員

風工学用語データベース

1989年の風工学会誌第40号に掲載された風用語集が作成されてから20年以上が経過しており,その間に新たな解析手法, 計測手法などが用いられるようになっている。

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