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第24期会長挨拶

 日本風工学会第24期会長 奥田 泰雄

okuda 2022年5月25日の社員総会後の理事会において,第23期に引き続き第24期会長に選出されました。第23期の役員の顔ぶれも第23期と全く同じですが,コロナ禍中に本会の運営を会員から任された訳ですから,コロナ禍による社会の変化に対しても適応すべく,役員一同努力する所存です。

 2年前の会長就任にあたり,拙文「コロナ後の日本風工学会」を学会誌2020年7月号に投稿いたしました。当時はコロナ禍も長く続かずに近いうちに収束し,1年後の年次研究発表会や社員総会は対面方式で開催できるのではと期待しておりましたが,実際には2年経過した現在もコロナ禍は収束していません。2022年7月現在では,2月ころのオミクロン株のピーク時(新規感染者数10万人超/日)に比べて新規感染者数が20万人超/日の日が連続しています。また,海外ではノーマスクが一般的になっている国も増えてきていますが,日本では厚生労働省が2022年5月に「屋外・屋内でのマスクの着用について」のガイドラインを公表したものの,まだまだ屋外でもマスクを着けている人の方が多いのが実情のようです。今後屋内外でマスクの着用が徐々に緩和されると思いますが,海外のようにほぼノーマスクになることは,日本ではまだ少し時間がかかるのかも知れません。

 この2年間を振り返ると,2020年5月の年次研究発表会(オーガナイズドセッション)や社員総会は,会場を予定していた東京大学山上会館がコロナ禍で使用できなくなったため,急遽年次研究発表会は中止し,社員総会を現地開催(つくば研究支援センター)とオンライン開催を併用して開催することになりました。2021年と2022年の年次研究発表会(両年とも一般セッションとオーガナイズドセッション)と社員総会は,最初からオンライン会議形式を想定して準備し,大きな支障もなく開催することができました。第23期の2年間は年次研究発表会や社員総会だけでなく,理事会,代表委員会,委員会,研究会など日本風工学会のほぼ全ての会議がオンラインでの開催となり,会議のオンライン開催が一気に進みました。これはコロナ禍により対面式での会議が開催できなくなったことやskype,zoom,teamsなどのweb会議ツールの急速な普及に加えて,会議のオンライン開催のメリット(遠地の会員の参加,会議参加のための移動時間の節約,会議の経費等の軽減など)が広く認識されたためと思われます。コロナ禍後も理事会や委員会などオンライン開催が可能な会議はオンラインでの開催が継続するように思います。また,会議で用いる資料をデジタルファイルで配布することにより,会議でのペーパーレス化も推進されました。

 一方,日本建築学会大会(2022年9月5~8日,北海道科学大学),土木学会全国大会(同9月12~16日,京都大学・国立京都国際会館),日本流体力学会年会(同9月27~29日,京都大学),日本気象学会秋季大会(同10月24~27日,北海道大学),風工学シンポジウム(同12月5~7日,土木学会講堂)など,これまでオンライン開催が中心であった各学協会の大会などが,今秋くらいから急速にオンライン開催からの脱却を目指して,対面式での開催とオンライン開催の併用開催など,開催方法の検討・準備がなされています。やはりオンライン開催のみではできない会員間の直接の交流を期待して対面式での開催を何とか組み入れようとしているものと思われます。対面式での開催を実施するには,コロナ感染症の再拡大などへの対応について,対面式での開催とオンライン開催の併用開催や対面式での開催からオンライン開催への切り替えなど面倒な準備手続きが予想されますが,日本風工学会でも2023年5月の年次研究発表会では対面式での開催に向けて検討を行っています。

 第23期では,会議のオンライン開催やペーパーレス化のほか,学会の財務健全化の推進,将来構想WGの設置などについても実施して参りました。第23期の2年間は学会の財務健全化の推進により学会の正味財産の増加がありました。これは前記の会議のオンライン開催やペーパーレス化による会議開催経費の節約のほか,学会誌印刷経費や学会事務経費の節約などによるものです。会員数の減少等に伴う会費収入の減少にもかかわらず,それ以上に学会の経費を大幅に見直し・節約したことによると思われます。第24期も引き続き学会経費の節約に努めて参りたいと思います。

 本会の会員数については,シニア会員制度の導入により,長期的な正会員の減少傾向にある程度歯止を打つことができたように思いますが,まだ会員数の増加にまでは向かっていません。また,長期減少傾向にあった学生会員数もほぼ横ばい,賛助会員数もほぼ横ばい,名誉会員数は増大傾向にあります。年齢構成も50代が最も多く,20代,30代が少ない傾向が続いています。今後正会員を増やすためにもまず学生会員の増加が喫緊の課題と考えています。これまで2年毎に開催してきた年次研究発表会の一般セッションを毎年開催に切り替えたのも,学生会員の入会・発表を期待してのものです。

 第23期では日本風工学会の長期的な活動方針を検討する目的で将来構想WGを設置し,委員は理事会の役員と公募による若手会員で構成いたしました。先日の社員総会での活動報告でも発表いたしましたように,第23期では合計10回のミーティングを開催し議論を重ね,日本風工学会のミッション(果たすべき使命)とビジョン(将来像)を纏めました。第24期も将来構想WGを継続し,ビジョンを実現するための具体策を検討し,実行に移していきたいと考えています。

 以上,日本風工学会の第23期を振り返り,第24期に向けた活動の方向性について申し上げました。2年前の巻頭言では,「来年は,オンラインではなく対面式の年次研究発表会で,会員の皆様にお会いしたいものです」と結びましたが,残念ながら実現できませんでした。来年こそは,対面式の年次研究発表会で,会員の皆様にお会いしたいものです。

本記事は,2022年7月に日本風工学会誌第47巻第3号(通号第172号)に掲載されたものを一部加筆修正したものです。

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1989年の風工学会誌第40号に掲載された風用語集が作成されてから20年以上が経過しており,その間に新たな解析手法, 計測手法などが用いられるようになっている。

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